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ミス・パイロット 最終便 [航空関係]

最終便も無事に飛び終えて、めでたしめでたしでした。が、
何となく中途半端な終わり方でしたね。あと2話ぐらいは続けて欲しかった。最終回をクリスマス・イブにしたかったのかもしれませんが。

しかしね~、梅ちゃん訓練生の実家である蒲田の居酒屋。母親の入院で人手が足りなくなったため、訓練中にもかかわらず梅ちゃんは毎晩店のお手伝い。ところが頑張りすぎて緊急入院。訓練続行にドクター・ストップがかかってしまったのでした。
そこで助け船を出したのが仲間の訓練生達。何と!教官や寮母さんまでもがエプロン姿になって店を手伝うと言う荒唐無稽な展開に。このことが会社に知れたら問題になると思いますよ。
親父が一番悪い。娘の大事な時なので、店を一時休業にすればよいものを。

それにしても役者とは因果な商売ですね。「こんな馬鹿馬鹿しい話があるものか」 と内心思っても、脚本通りに演じなければならない。ご同情申し上げます。
テレビ局の意向に沿ったコメントを出し続けている航空評論家も似たようなものですか?

シミュレータでの訓練風景。梅ちゃん達は右席で訓練を受けていましたが、以前とは違っているのでしょうか?私が現役時代には、訓練は全て左席で受けていたのですが・・・・・
「コーパイは右に座るのだから、右席で訓練を受けさせた方が良いのでは」 と言った事があったのですが、訓練は左席(機長席)で受けるのが大原則。 との航空局の意向には逆らえないとの事でした。
そして、全ての訓練・審査が終わった後、右席に移って1時間だけの離着陸を体験していたのです。
右打者なのに左打席で練習させ、試合になると右打席で打たせるようのものでしょう。

blogb747training.jpg

お役所によるピント外れな規制とその撤廃。これまでも色々ありました。
身近なところでは車のドア・ミラーに対する規制でしょうか。今では当たり前になっているドア・ミラーも、以前は規制の対象だったのです。交通の状況が昔と変わっていないにもかかわらずに。
自分がデザインした車がフェンダー・ミラーに改悪され、「俺のデザインを台無しにしやがって」 と息巻いたイタリアン・デザイナーがいたという話も聞きました。

もっとも、『過ちては改むるにはばかることなかれ』 と言いますので、航空局の考えが変わったのであれば、歓迎すべきことなのでしょうが。

梅ちゃん達、いよいよ三本線を付けて飛び始めましたね。
映画ハッピーフライトでもそうでしたが、コックピットから見た離陸のシーン、どうやって撮影したのでしょう、窓の外の景色はCGではめ込んだのか?

最終回で残念だったのは、相武ディスパッチャーの活躍の場が少なかった事でしょうか。相武の適切なアドバイスで無事千歳に着すると予想していたのですが、あっさりと羽田へ引き返してしまいました。
最後のシーン、羽田での大団円を撮るために全員を集める必要があったからなのか?
一つだけ突っ込みを。千歳で進入復航する時、斉藤キャプテンは「ダメだ!ゴーアラウンド」と言ってましたが、チェックだったら低評価になるでしょう。ダメだ なんて余計なことは言わない決まり。

以前コメントに書きました、私がディスパッチャーに助けられたフライトのこと、羽田→鹿児島便。
当日の鹿児島空港は南寄りの風がやや強めに吹いていたのですが、雲もそれ程低くなかったので、Rwy16へのサークリングも可能な気象状態でした。
ところが、鹿児島に近づくにつれ空港北側の雲が低く垂れ込めてきてサークリングが不可能な状態となってしまったのでした。仕方なく、ILS34での着陸を試みたのですが、滑走路末端で FMS が表示する風速をチェックしましたところ、テール・ウインドの制限(15ノット)を超えていたのでした。
操縦していたコーパイに、「ゴー・アラウンドしろ!」 と言って上昇し、鹿児島 VOR 上空でホールドを始めました。可能な限りホールドを続けて、風が弱くなるのを待とうと考えたのです。

地上からは、「少し風が弱くなってきましたので、再トライしてもらえませんか?」 と言ってきていたのですが、時間がたっても風が弱まる気配がなく、着陸は不可能と判断しました。
鹿児島空港の担当者には、「再トライしてゴー・アラウンドすると福岡への燃料が不足するので、すぐに福岡へ向かう」 と連絡し、福岡へ向かう準備を始めました。
もちろん、ゴー・アラウンドしても福岡まで飛ぶ燃料は残るのですが、福岡空港上空に到達した時、規定されている最低燃料を切ってしまうのです。

ところが、我々と鹿児島との交信に羽田のディスパッチャーが割り込んできて、「熊本空港の天候が安定していますので、熊本を新しい代替空港として、再トライしてもらえませんか?」 と言ってきたのでした。我々と鹿児島との交信をずっとモニターしていたのでしょう。
羽田のディスパッチャーは一人で何便も担当していますので、全てには目が届かないところなのですが、天候が悪化傾向にありましたので、我々の便を注意して見ていたのでしょう。
そこで、熊本空港を新しい代替空港としたフューエル・プランを ACARS でアップ・リンクして貰ったところ、1回だけ再トライできる燃料を確保できる事が分かったのでした。結果は?もちろん福岡へダイバートする事なく、目的地へ無事に着陸する事が出来ました。

それにしても梅ちゃんコーパイ、最後まで空気が読めないようでしたね。梅ちゃんに突っ込みひとつ、「肩章の付け方が反対ですよ」 キャプテンの4本線はどちら向きに付けても、ほとんど同じなのですが。



下世話な話を失礼。
息子のマンションの近くに[黒ハート]ホテルがあるのですが、先日前を通りかかった時、車で入っていった二人連れはどう見ても70歳を超えてましたね。お元気なのは結構なことですが、こんな川柳も、

「老人会 入れ歯が補聴器 口説いてる」 お後がよろしいようで。

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皮算用

政府の規制、一番印象強いのは、750カタナのハンドル交換の「刀狩り」ですね
by 皮算用 (2013-12-25 18:48) 

カイホ

外車はドアミラーなのに、国産車はヘンテコなフェンダーミラーという
時代がありましたね。おかしな法律で外車も無理やりミラーの
付け替えを行ったりしていました。当時の外車は助手席側のドアミラー
もなかったような気がします。

蒲田の居酒屋(本物は梶ヶ谷にあるそうですが)店内に「パイロットの方は一品サービス、航空関係の仕事の方も一品サービス」と張り紙
がありました。自分の馴染みの寿司屋の大将も同じことをやっていて
店のすぐ前のホテルが赤組グループのステイ宿になっていて口コミ
でパイロットが次々来店してくれるので有り難い、とサービスを始めた
ようです。最近は外人キャップも来店するようです。

梅ちゃんコパイの肩章、キャプテンの突っ込みで再度見返しましたが
なるほど逆でしたね。千歳へ向かうシーンでは両肩逆ですが
冒頭シーンの上着を岩城キャップが着せるシーンでは左右の肩で逆で
したのでプロデューサーのお遊びなのでしょう。

永遠のゼロ、鑑賞してきました。「小説をなるべく忠実に映画化した」という点では良かったと思います。
by カイホ (2013-12-25 21:08) 

メリーボッチマス!

記事が飛行機ネタなので、勝手にしかも無断で便乗させていただきます。
↓(質問なのですが、そのまま放置でも大丈夫です。)
GEnxを装備した787に積乱雲から50海里以内の飛行を避けるよう指示が出ているようですが、GEnx以外ですと50海里も避けることはないのでしょうか?
Boeingの資料を見ているとIcingが発生するような空域が積乱雲の周囲にもあって、水滴が小さすぎるため飛行機のレーダーに映らないと書いてあったのでパイロットの人たちは大変だなーと思った次第です。
Engine power Loss in ice crystal conditions
http://www.boeing.com/commercial/aeromagazine/articles/qtr_4_07/AERO_Q407_article3.pdf
by メリーボッチマス! (2013-12-25 21:40) 

星好夜

最終回見ました。
居酒屋を手伝うシーンはジーンときました。でも、あれだけの人
数で手伝ったら客より多いかも? 2人くらいで何日か手伝う内
容だったら良かったです。


スラストレバー、双発ならまだしも四発では小刻みに動かすのも
エンジンの個体差もあり大変ではと思いました。



by 星好夜 (2013-12-25 21:41) 

FD

「刀狩り」 そんな言葉を聞いた記憶があります。
当時はカウリング、オイル・クーラーなども暴走族みたいだと言う事で
規制されてました。いま考えれば馬鹿馬鹿しい話ですが。


千歳の寿司屋にもそんなメニューがありまして、行った事がありますが、確か
飲み放題で食べきれないほどの料理が出てきました。
CAはもっぱら食い気でしたが、我々は飲み放題が有り難かったですね。

今年の正月映画は 「ゼロ対決」 だそうですね。
「永遠のゼロ」 を観に行く時には、後の事を考えてサングラスが必須でしょうか。
忠実に映画化との事ですので、朝日新聞の記者(恐らく)を山本學がとっちめる
シーンが楽しみです。


CBを避ける場合、雲の中にさえ入らなければ通常は問題ありませんが、
GEnxに関しては、実際のフライトかテストで問題が出たのでしょう。
記憶によりますと、高高度である外気温の時 crystal ice に遭遇しますと
エンジンが Flame out (火が消える)を起こすとのインフォメーションが
出ていました。


最新のエンジンは FADEC(Full Authority Digital Engine Control)
ユニットによってコントロールされていましたので、スラスト・レバーの操作に
それほど気をつかう必要はなかったと記憶しております。
退職して2年も経ちますと、色々忘れてしまいますね。以上言い訳。

by FD (2013-12-26 17:08) 

メリーボッチマス!

ご返答ありがとうございます。質問を投稿した後で、FDさんのブログ左下に検索ボックスがあるのに気づいて(気づくのが遅すぎました(笑))「積乱雲」で検索して関係記事を読んでいるところなのですが、オートパイロットだけでは飛行機はちゃんと飛ばないことがよく分かりました。それから「再雇用パイロットにもちゃんとした賃金をあげてください。」と思いました。
by メリーボッチマス! (2013-12-27 11:19) 

sh1229

梅ちゃんパイロットの話でなく申し訳ないのですが、来月、仕事で沖縄に行く事になり、往復 B4をとりました。
私も遥か昔、パイロットを目指したのも、従来型のB4に乗りたかったからでした。
今でも、車のナンバーは、747にしてる位ですが、いよいよ退役も近づき、今後も乗れる予定がないので、最後のB4です。
キャプテンの過去のブログを思いおこしながら、楽しんでまいります。
by sh1229 (2013-12-27 18:02) 

カイホ

う~む そこですか。
そういう意味では小説に忠実ではありません。

朝日新聞は真っ先に映画の製作委員会に参画したようです。

サングラスやティッシュは必須です。後ろで鑑賞されていた
老人は号泣しておられました。

平 幹二朗や橋爪 功、田中 泯の演技は秀逸です。

by カイホ (2013-12-27 20:00) 

FD

いくら綺麗事を言っても、人間やる気になるのは、やはりお金でしょう。
どこの会社でも、平社員より給料が安く、正社員でもない部長の下では
良い仕事は出来ないでしょう。


B4は本当に良い飛行機でした。特に-400は。奇跡の飛行機?
4発の安心感。良い意味での無駄。その無駄による余裕。
最後のB4を堪能してきてください。


山本學が激高して新聞記者を叱りつけるシーンが目に見えるようだったのですが、
残念ながらありませんでしたか。
それにしても、特攻隊員が9・11と同じテロリストなどと、断じて許せません。
朝日の記者なら言いそうな事ですが。
朝日がいち早く制作に参画した。早めに手を打ったのでしょうか?
年末年始は込むでしょうから、観に行くのは先になるでしょうが、サングラスと
ティッシュを用意して。

by FD (2013-12-28 15:25) 

カイホ

原作者の百田さん、元々放送作家であり、脚本家でもあります。
原作を執筆した時、「第二次大戦を扱った作品はヒットしない」と
いう下馬評を覆し、ベストセラーとなりました。

原作が出版された後、すぐに映画化の提案がなされ、TV局や
新聞各社(勿論朝日も)が名乗りをあげたそうです。

この映画の脚本家は原作者の本業を熟知していた故、かなり
困惑したようです。当然原作に忠実になりますよね。
「海猿」とは全く違い、原作に沿った映画作品(脚本)となりました。

自分の叔父は沖縄戦で亡くなりましたが、戦死の経緯は全く
不明で遺骨もありません。あと数年で定年ですので、時間が
できましたら叔父の最後を調べてみようという気になりました。

よろしければ 「楽屋ハナシ」 ご参考にしてください。
http://www.asahi.com/articles/TKY201312130270.html
by カイホ (2013-12-29 21:23) 

FD

朝日が戦争物に飛びつくとは意外でした。

沖縄戦で亡くなられたのですか、悲惨な戦争でしたね。
日本人は先の戦争で十分に学んだと思いますので、秘密保護法が出来たり、
首相が靖国を参拝したぐらいで、明日にでも戦争が始まるかのように騒ぐのは
「見当違いも甚だしい」 と考えます。


by FD (2013-12-30 16:27) 

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