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Landing Technique [航空関係]

飛行機の大小に拘わらず、操縦していて一番面白く、かつ難しいのが着陸操作でしょう。
どこからを着陸操作と称するかを一概に言う事は出来ませんが、ここでは滑走路末端通過から飛行機が接地するまでのテクニックを考えてみたいと思います。

昔の飛行機では、「5メーターの高さを体で覚えろ」 と言われていたそうで、その高さを体に叩き込むために屋根の上に上がり、一日中地面を眺めていたという笑い話のような逸話も残っているそうですよ。
飛行機が滑走路へ向けて降下を行い、5メーターの高さになったら、エンジン・パワーを徐々に絞りながら機首を引き起こして降下率を減らし、滑走路にトンと接地させることが出来たなら、「ナイス・ランディング!」 との声が掛かる訳ですね。
しかし、現代の大型機では滑走路の見え方で飛行機の高さを判断するのは至難の業となりますので、電波高度計の値を自動的に読み上げる合成音声で高さを判断し、引き起こしの操作を行っているのです。この自動読み上げもGPWSの一機能です。
bloglandingtechnique.gif
-400を例に取りますと、
・One Hundred
・Fifty
・Thirty
・Twenty
・Ten
の自動読み上げが行われますので、“ Fifty ” でコントロール・ホイールにバック・プレッシャーを加えながら、徐々にエンジン・パワーを絞って行き、“ Thirty ” のコールを聞く辺りから機首の引き起こしを開始し、降下率を減少させながら滑走路へと近づいて行き、
“ Ten ” で一気にエンジン・パワーをカットして最後の接地操作(引き起こし:Flare)を行うのが一般的でしょうか。
各人による微妙な操作の違いを表現するのは難しいので、あくまでもこんな感じでしょうかという事で。

一連の操作の中では、“ Ten ” でパワーをカットしてからの接地操作(引き起こし:Flare)が一番の難題でしょう。
引き起こしが遅れたりゆっくり過ぎたりしますと、揚力が不足してドーンと強めの接地となってしまいますし、引き起こしが急過ぎますと、揚力が増え過ぎて飛行機が浮き上がってしまうバルーニングという状態になってしまいます。

引き起こしが遅れてドーンと接地してしまう例は少ないようですが、飛行機がいつまでも滑走路に接地せずに、滑走路の残りの長さがどんどん短くなって来て、「オイオイ、何処まで行くんだよ?!」 と言いたくなるような事例が多いように思われます。
キャプテンとしましては強めの接地でも構わないので、滑走路の決められた範囲内に飛行機を接地させて欲しいのですが、コーパイの場合はスムースな接地にこだわる傾向がありますので、そんな結果となってしまうようですね。

そこで、ダッシュ400、16年の経験から編み出した?(-400に限らず、他機種でも応用可能でしょうが)私の Landing Technique を披露させていただきますと、
“ Ten ” のコールまでは同じなのですが、そこでパワーを一気にカットするのではなく、
“ Ten ” で接地の姿勢を確立したら(上の図の姿勢)、その姿勢を保ったまま、パワーをゆっくりと絞って行って、飛行機が勝手に接地するのを待つのです。
「イチ・ニッ・サン・シッ」 でパワーをアイドルに。一呼吸置いて、ドスン。こんな感じでしょうか。
姿勢を保つためのバック・プレッシャーは加えますが、機首をそれ以上は上げないようにします。
希には、パワーを完全にアイドルにする前に接地してしまう場合もありますが、何の問題もないでしょう。
この方法の利点としては、

・揚力が増える事がないのでバルーニングを起こす心配がない。

・操縦桿に加えるバック・プレッシャーを微妙に調整するのは難しいが、スラスト・レバーを一定のレートでリタードして行く事はそれ程難しい操作ではない。

更に付け加えますと。皆さんのやり方では、滑走路上 0フィートへ向けて飛行機を寄せて行きますので、誤差に対する許容範囲が狭くなりますが、私のやり方では、滑走路上 10フィートで接地の姿勢を確立できればよい訳ですので、多少の誤差は許容されるのです。



今の菅内閣を航空機の運航に例えますと、軽飛行機のライセンスしか持っていない自家用操縦士が、何かの間違いで大型旅客機の機長となってしまって大喜びしたまではよかったが、離陸した途端にエンジンは故障するわハイドロは漏れるわの大ピンチ。オマケに周りは積乱雲だらけで飛行機は大揺れし墜落寸前の状態。
不安になった乗客が、「大丈夫か?」 と尋ねても、「冷静に対応している」 と言うばかりで、何の対処も出来ない。

さらに、隣のコーパイはこんな機長を馬鹿にするばかりで、何ら有効なアドバイスをしないばかりか、「柳腰操縦」 などと訳の分からない戯言をろうするばかり。おまけに必死に助け船を出そうとする管制官(官僚)をアシストが悪いと恫喝するありさま。

一度離陸してしまったら、飛行機の機長を交代させる訳には行きませんが、総理を途中交代させる事は出来ます。
ところが菅総理、「支持率が1%になっても(墜落しても?)辞めるつもりはない」 と総理の座に執着するだけの見苦しさ。我々乗客(国民)の将来はどうなるのよ?
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トメ

FDさんこんにちは。

私が飛行機に興味を持ち始めたきっかけが、以前にもお問い合わせさせていただいた「着陸を人間の技量で行っているのか?または便利な計器や自動操縦で行っているのか?」という疑問からでした。
プロとして訓練された腕と目とはいえ、無事故での運航を人の手により継続されるのですから、大したものだな~と!

30ftで引起しを開始する前は、機首は下を向いているのですか?
以前、着陸のPATHをキープするにはピッチが大事だと書かれていたような気がします。
その際のピッチというのは降下のパスと同じ-3度なのかな?なんて思ってしまっていたのですが、着陸する飛行機を見るとやや上向きのような気がします。
お暇なときに教えてください。
by トメ (2010-12-01 16:19) 

カッコイイー

737-800 touch and go landings
http://www.youtube.com/watch?v=GNpFbBqfVrs&feature=player_embedded
"Stand 'em up"
"Push 'em up."
"Rotate"
上記動画のブログThe Cockpit Chronicles
http://www.gadling.com/category/cockpit-chronicles/

by カッコイイー (2010-12-01 18:21) 

ja520k

こんばんは。
GPWSでもfifty forty thirty twenty tenというのもありますよね。
機種によって読み上げ方も違うのでしょうか?
以前羽田の34Lに降りたとき、接地が第一ターミナルの南端部分程でかなり遅く、「ギュイーン」と強めにブレーキをかけてA9で曲がりました。
過去にも接地が遅すぎたためにオーバーランしてしまったなどという事故もありますから、そうなるよりはやや衝撃はあっても着陸帯に降ろす方がいいのですね。
by ja520k (2010-12-01 20:39) 

FD

ジェット機旅客機の場合、3度のパスで降下中のピッチ(飛行機の機首角)
は機首上げの姿勢となっているのが通常です。
-400を例に取りますと、50万ポンド・フラップ25・速度Vref+10では、
ピッチ+2度・N1/56.3%・152ノットとなります。
フラップ30ですと、ピッチ+0.5度・N1/62.5%・146ノットとなります。

アプローチしてくる飛行機を見ておりますと、ボンバルディアCRJは
マイナス・ピッチとなっているようですね。
むかし乗っていた、YS-11もマイナス・ピッチでしたが、ノーフラップ・ランディング
を行いますと、プラス・ピッチに変わりました。

アプローチ中のピッチは、パイロットの操縦により決まるのではなく、
決められた速度で3度のパスに乗って降下をしますと、自然とそのピッチになるのです。


B767では“ Ten” のコールがないようですね。

by FD (2010-12-02 13:57) 

RZ350

FDキャプテン、こんにちは!その後お加減いかがですか?

Landing Techniqueのご披露、ありがとうございます。
PMDG747着陸訓練の参考にさせて頂きます。

さて、質問させて下さい。
フラップ25、フラップ30、両ランディングの長所、短所は?
また、使い分け方は?

お暇な時で結構ですので、是非お教えくださいませ~。

by RZ350 (2010-12-02 16:30) 

FD

ありがとうございます。
時々サボっておりますが、リハビリのお陰で、少しずつではありますが、
痛みが和らいできているようです。

フラップ30の長所は、
揚力が大きくなりますので、着陸速度Vref が6ノット程遅くなり、着陸滑走距離
が短くなります。
例えば、福岡の滑走路は2800mと他の空港に比べ短くなっていますし、
10ノット未満の北寄りの風の場合、16を使った背風着陸が行われる事が
多くなりますので、そんな場合はフラップ30を使います。
もっとも、接地点が延びてしまえば、フラップ30にした意味がなくなりますが。

飛行機の姿勢が約1度強、頭下がりになりますので、視程が悪い場合、
滑走路の視認が容易になるとも言われています。

逆に短所としましては、
揚力が大きくなる分、抗力も増えますので、大きな推力を必要とし、
(N1で約6%)騒音が大きくなると同時に燃料消費も僅かながら
増加します。

フラップ25長所・短所は30の逆と言えます。
通常はフラップ25での着陸を行います。

by FD (2010-12-03 09:11) 

RZ350

早速のご返答、ありがとうございます。

通常の着陸はフラップ30と思いこんでおりました。
いや~、とても参考になりました。
ありがとうございます。

来春のツーリングシーズンには、ご快復されることを祈っております。
”いいかげん”が丁度”テキトウ”です。マイペースでなさってください。

ありがとうございました。

by RZ350 (2010-12-03 17:42) 

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