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羽田 LDA Rwy 22 考察 [航空関係]

3月11日より羽田のRwy 22に新しい進入方式が設定されました。
LDA(Localizer type Directional Aids)と呼ばれる、水平方向のガイダンスにローカライザーを使用する非精密進入の一種なのですが、滑走路に対する進入角度が55度と、大きくオフセットされた我が国では初めての進入方式となりますので、じっくりと研究してみる事にします。

bloghanedalda22verticalview.gif
まず、この進入方式のバーティカル・ビューを見てみますと、進入開始点となるTAYASから3度の降下角で降下を開始し、MDA 1300フィートで水平飛行に移り、DME 1.1マイルの地点で滑走路が視認できなければ、羽田VOR 177度のコースに沿って進入復行を行う手順となっております。

しかし、この図にだまされてはいけませんよ!(AIPのNoteにも注目)
図の最上段にRecommended Procedure Altitudeとして、DME 1マイル毎の適正高度が表示されていますが、MAPt の位置での適正高度は-となっていて表示されていません。
そこでMAPt での高度を計算してみますと、1307フィートとなるようですね。細かい端数はどうでもよいのですが、3度のパスに沿って降下した場合、1300フィートで水平飛行を行う部分はなさそうで、MDAに達した地点が、即MAPとなりそうです。(赤線

また、MAPの位置は滑走路末端から3.8マイルであると表示されていますので、この位置での1300フィートは概ね適正な3度のパス上にあるようです。
その辺りの事も考慮に入れて設定されているとは思いますが。

次に、ラテラル・ビューを見てみますと、下図のようになります。

bloglda22lateralview.gif
MAPまでに滑走路を視認し、MAPで旋回を開始したのではアンダー・シュートとなってしまいますので、そのままIKLに向けて直進し、陸地に掛かる少し手前からゆっくりと旋回を開始して運河を越えないように飛べば上手く行きそうですね。図は160ノット、15度バンク、旋回半径1.4マイルとして作図。


机上の空論?はこのくらいにして、実際に飛んでみましょう。
実は、このアプローチが運用を開始した次の日、夕方から夜に掛けて南南西の強風が吹き荒れましたので、さっそくLDA 22の出番となったのです。

CDUでLDA 22L(何故かLが付いています)を選択しますと、CDUの表示は下図のようになりました。
bloglda22lcdu.gif
ここで一つ注意しなければならな事は、アライバルは選択しないと言う事です。選択してしまいますと、
どう言う理由なのか、LDA 22のルートが全て消えてしまうのです。
そのため当分はレーダー誘導による対応のみとなります。もっとも羽田では当たり前の運用なのですが。

天候もよく、TAYASで空港が視認できましたので、VNAVを使ったアプローチを行ってみたのですが、
VNAV PATHモードをキープしたまま、MAP 1300フィートへ向けて安定した降下を行う事ができました。MAP以降も、距離的な余裕がありますので、55度のオフセットが気になるような事もありませんでした。

ただ一つだけ気になった事は、DME12~13マイル付近でのローカライザーの乱れです。
ローカライザーの電波が安定しないのか、飛行機が蛇行してしまったのでした。
飛行場の敷地外にローカライザー・アンテナを設置するのは初めての事でしょうから、車両などによる電波障害を考慮する必要があるのかも知れません。
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GSゆれゆれ

いつも記事拝見させて頂いています。
質問なのですが、ブログに載せている飛行経路図等はPCソフトを使って作図されているのでしょうか?
私自身、管制官をやっておりまして、個人的な資料作成が簡単にできたらと思っております。

by GSゆれゆれ (2010-03-13 22:27) 

FD

いつもお世話になっております。

私はAdobe Photoshopを使って作図をしています。
息子に言わせますと、「Illustratorの方がより高度な作図ができる」 との事ですが、
Photoshopで用が足りております。
by FD (2010-03-14 10:08) 

rigel

最近、友人よりこのblogを紹介して貰い、関心しながら拝見させて頂いてます。
昨日(3/13)に客室よりLDA Rwy 22を体験させていただきました。
VOR-Bとは違った進入ですが、一般のお客さんにはわからないでしょうね。
今回のフライトでは降下開始から(FL380-FL050)くらいまでLocationInfo?(現在地・高度・速度erc...)をずっと流していました。
機材や担当のCA次第で変わるのかもしれませんが、ドメだと滅多に放送されてませんので、飛行機好きの客としてはあのサービスが見られるのは嬉しいです。

by rigel (2010-03-14 11:30) 

GSゆれゆれ

ありがとうございますm(_ _)m
参考にさせていただきます!

しかし、羽田は日々進化してますね〜。
LDAするなんて知りませんでした(^^;)
同じCABに勤めてるとは思えません・・・
by GSゆれゆれ (2010-03-14 13:58) 

LOCふらふら

初コメントさせていただきます。
いつも興味深く読ませていただき、乗務に生かさせていただいてます。

私も同じ日にLDA APPを行いましたが、確かにLOCシグナルが
不安定で蛇行していましたね。。。(by A320)
しかしチャート上のLOC Freqが間違っているのには閉口しました…
by LOCふらふら (2010-03-14 18:15) 

FD

周波数の間違いについてはNOTAMが出てましたね。
しかしFMSは賢くて、正しい周波数を自動的にセットしてくれてました。

AIPのチャートには正しい周波数が記載されていましたので、JEPPESENのミスでしょう。
この会社、世界中の航空会社に独占的にルート・マニュアルを提供していますが、ミスが多すぎると思われませんか?
by FD (2010-03-14 21:01) 

すちゃらか公務員

LDA RWY 22のチャートの解説&考察、分かりやすかったです。
ローカライザーの乱れは、羽田ハブ化に対する千葉県の怨念???
付近の埋め立て工事や航行する船舶などの影響もあるのでしょうか。
(ちょっと考えにくいかな)
by すちゃらか公務員 (2010-03-14 21:28) 

kakashi

スカイマークエアラインはどうなっているのでしょうかね?
CAが体調不良だから交代させろと言う機長に経営陣がそのまま乗せろと言う。
管制の指示高度を守らずに飛ぶ。
CAを操縦席に座らせて撮影する。
操縦士が二人とも客席方向を向いて撮影。

この会社の経営陣がおかしければ、行動に問題のある操縦士がいる。
コーパイはキャプテンには注意しない(できない)のでしょうか?

話は変わりますが、「天候条件が厳しいときには新米機長は乗務しない」とあったように思いますが、それでは経験がつめないのでは無いでしょうか?
それとも、コーパイとして乗務するのですか?
by kakashi (2010-03-16 00:07) 

FD

「経験をつめないのではないか?」 成る程。

スキーのジャンプ競技に例えますと、分かりやすいでしょうか。
いくら経験を積ませるとは言え、ジャンプ競技を始めたばかりの選手に、大倉山のラージ・ヒルを飛ばせるのは無謀ですよね。
まずは、小さなジャンプ台で経験を積ませ、徐々に大きなジャンプ台で練習させる。

キャプテンも同じですね。
天候が厳しくない所で経験を積ませ、ある程度の飛行時間になったら、シミュレータで訓練を行って、より厳しい気象条件でも運航できる資格を与える。
そんなシステムになっております。

もちろんコーパイとして乗務させる事もできますが、天候が悪い時(そのキャプテンに適用できる気象条件以下の時)はキャプテンだけを交代させて対応しています。
コーパイ時代に色々経験をしているでしょうから。ただしそれをキャプテンとしての経験とは見なしませんが。
by FD (2010-03-16 18:12) 

撮影技師

久しぶりにHP(BLOG)にうかがいました
先日ATCをワッチしていたらLDAアプローチを行っておりました
しかし、何が理由かはわかりませんでしたが、着陸機から
「LDAアプローチはちょっときびしいギリギリの条件です」
との申告があり、VOR/DME Cに変更されました
LDAよりもVOR/DME APPの方が厳しい条件で運用できるのでしょうか?

また、RWY23にもLDAアプローチが今後設定されるようですが、LDA22とLDA23のLOCの間隔は2NMで、しかも同時進入させる。
LDA同時進入は世界初とのウリですが、LOCフラフラで大丈夫なのでしょうか?
CVAとLDAの同時進入、羽田成田TR統合、中間セクター武蔵・上総・湘南・房総・常州の新設と羽田まわりであまりに変わる事項が多すぎて、とても心配に思います
FD殿はいかが思われますか?
by 撮影技師 (2010-08-01 22:06) 

撮影技師

上記コメントにミスがありました
VOR/DME C

VOR/DME B
です
同じ22 APPなのにLDAからVOR/DMEになったので不思議に思った次第です
by 撮影技師 (2010-08-01 22:11) 

FD

LDA22の最低気象条件は、CMV(Converted Meteorological Visibility)6000mとなっておりますので、昼間なら視程4000m以上、夜間なら視程3000m以上で進入を行う事が出来ます。

一方、VOR B(現在はDMEは付きません)は視程5000m以上で進入可能となってますので、LDAの方がより厳しい条件で運用できる事になります。
ただし最低降下高度はLDA/1300フィート、VOR B/1000mとなってますので、「視程は良好だが雲が低い」 と言うような場合にはVOR Bが有利となります。
VOR 22なら、CMV3000m、最低降下高度710フィートです。


by FD (2010-08-04 13:45) 

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